「書籍を出版する」ということに、あなたはどのようなイメージがあるでしょうか?
恐らく「労力に見合わない」「お金がかかる」「有名でないと本は書けない」というようなイメージを持たれる方が多いのではないかと思います。
確かに従来の出版方法は一般の方にはハードルが高く、資金がかかり、出版後も作った書籍が売れ残ってしまうというリスクをはらんでいます。
ただ、インターネット上での電子書籍の出版は、このような従来の出版の取っつきにくさはほとんどなく、個人でもかなりメリットがあるためネットビジネスの初心者から上級者まで幅広い方にオススメのビジネスです。
電子書籍を自作して出版するメリットと、その方法を順を追って解説していきたいと思います。
電子書籍を出版するメリット
1 低リスクで自作でき、利益率が高い
一般的な出版工程では、実際に書いた本が書店に並ぶまでに多くの時間と費用がかかってしまいます。
執筆時間や編集時間を考えれば、書いた本が書店に並ぶまで半年以上かかってしまうこともザラにあるようです。
しかも、出版社も本の利益から取り分を要求してきますから、著者に入る印税は微々たるものです。
その上、最近は出版業界自体が売上低迷している事もあり、出版社が著者に書籍の製作費を負担させる「自費出版」を提案されることも多いようです。
電子書籍にはこれらのような時間的、金銭的なリスクはほとんどありません。
突き詰めれば「文章を書いてネット上に公開する」だけなので、ほとんどお金と時間をかけずに自作することができてしまいます。
電子書籍では期間のほとんどが執筆時間になると思いますので、一般的な書籍の分量であれば3ヶ月前後、短めの書籍であればさらに短時間で完成から販売まで進められます。
また金銭面に関しても、紙媒体の書籍のような印刷や配送といった経費がかからないためリスクは少なく、むしろ1冊当たりの利益率は高くなる傾向にあります。
2 全国展開できる
出版社から紙媒体の本を出す際は、あらかじめ部数を決められて印刷することになります。
売れ残ってしまうとそれがそのまま在庫になってしまうので、出版社側も部数を調整しているのです。
有名人の著作や、売れる見込みのある話題作などは初版で何万部にもなりますが、一般的な本については初版で大体5000部あれば上等だと言われています。
そのわずかな部数の本をどこの書店で販売していくかという事も出版社次第であり、
地方の小さな書店にはまず行き渡らないでしょう。
電子書籍ではインターネット上で販売していくため全国どこにいても、ネットが繋がる環境にある人であれば買ってもらえる可能性があるのです。
しかも販売停止にしない限り在庫がなくなる事がない上、逆に在庫を抱えることもありません。
在庫を抱えるリスクがなく、それでいて幅広い範囲での販売を実現できるのは電子書籍ならではのメリットでしょう。
3 著者としての実績が付き、ビジネスの集客手段の一つになる
これは電子書籍に限らないことですが、出版した書籍の著者としての実績を作ることができるのは、既にビジネスを持っている方から見たら大きなメリットだと思います。
世間的には「出版」と言うと、冒頭でもお話したようなハードルの高さを感じられる傾向にありますから、著者という肩書がつくことで知名度が上がり、人から尊敬されやすくなっていきます。
その知名度の上昇や電子書籍そのものが、そのままビジネスの集客に繋げられる可能性を生み出すことが出来るのです。
すなわち著者としてあなたの名前で検索されたり、あなたが作った電子書籍の読者があなたのことに興味を持ってくれたりすれば、そこからまたビジネスに繋がっていきます。
あなたが既になんらかのビジネスを所有しているのであれば、このようなメリットはもちろん享受すべきです。
まだビジネスをしたことがない方でも、電子書籍の出版から気軽にビジネスに参入してみることをオススメします。
電子書籍を出版する方法
さて肝心の電子書籍を出版する方法ですが、究極的には文章を書いてネット上に公開するだけです。
電子書籍にも様々なジャンルがあるため、小説やエッセイなども良いですし、あなたの専門的な知識を読者に伝えていくような内容でも良いのです。
もし自分で文章を書く事に苦手意識があるのであれば、ライターさんに依頼して執筆してもらうこともできます。
ライターさんに書いてもらう場合、どんな内容でどのような構成で書籍を作りたいのかを伝えて執筆してもらうことになります。
依頼にはいくつかコツがありますが、なるべく具体的にどんな本にしたいのかをライターさんに伝えることがポイントです。
あなたが自分で執筆するときも、本の完成形を思い浮かべながらそれぞれの章や項目の文章を作成していく事が必要になります。
自分で書くにしても人に任せるにしても、少なくとも構成や読者に伝えていきたいことなどは自分である程度まとめておくようにしてください。
さて作成した電子書籍は、ネット上に公開する必要があるのですが、
現在、Amazon、楽天kobo、Google Play、iBooks Storeなど様々なサイトで販売が可能です。
それぞれ手数料や最低販売価格など条件が異なるため、一概にどこが良いとは言えません。
例えば、手数料は上の4サイトで35%~70%でばらつきがあります。
ただしAmazonでは独占販売をするなどの条件を満たせば、こちらで受け取れるロイヤリティが35%から70%まで上げられ、楽天koboでは299円以上での販売をすると45%から70%まで上げられるようです。
また、電子書籍のファイル形式に関しても、Google PlayのみPDF形式での販売が可能ですが、EPUBという形式では上の4サイト全てで販売出来るようになります。
このように、サイトによって販売条件は多種多様です。
あなたの条件に合ったところでの販売をしていくことをオススメします。
自作した電子書籍を販売したら、ひとまず電子書籍の出版は終了です。
あとは基本的には、ネット上からあなたの書籍の販売ページにたどり着いた人が買ってくれるのを待つだけになります。
とはいえ、数多くの本の中からあなたの本を選んでもらえるようになる為にもコツがあるのです。
以下、あなたの本を選んでもらうための代表的な方法である
1.書籍タイトルを魅力的なものにする
2.販売ページを充実させる
3.書籍イメージ画像をつける
の3つについてお話していきます。
書籍タイトルを魅力的なものにする
書籍タイトルは、何について書かれている本なのかが明確に分かるようなものをつけていかなければなりません。
タイトルを読んでも何について書かれているか分からないような本では、興味を引くことはおろか、そもそも読む目的すら認識してもらえなくなってしまいます。
実用書であれば内容が明確であり、悩みや願望に直接訴求できるようなタイトルが望ましいです。
ちなみに小説の場合は実用書と異なり、目的意識を持って読まれるものではありませんから、より感覚的で覚えやすいタイトル作成が必要となります。
入れるキーワードによって印象も変わってきますので、いくつもタイトル候補を考えてその中でしっくり来るものを選んでみてください。
販売ページを充実させる
書籍の販売ページを作りこんでいくと、そこから買ってもらいやすくなります。
特に実用書の場合は、どんな内容を知ることができる本なのかを販売ページで解説することで、本の中身に興味を持ってもらえるようになるのです。
小説の場合でも、その物語のあらすじを魅力的な形で伝えられれば、物語に興味を持った人に買ってもらえるようになります。
逆に販売ページで本についての解説が不十分であると内容が分からないため、お金を出してまで内容を知りたいとは思ってもらえません。
購買意欲を高める販売ページを作成するコツはここで紹介しきれるものではありませんが最低限、
書籍に書かれている内容
その内容を知ることで得られる読者のメリット
は載せておいた方が良いでしょう。
書籍イメージ画像をつける
一般書籍だと当然、表紙や装丁などデザインの工程が必要になります。
これは書店で表紙のデザインを見て購入する人がいるためで、このデザインの違いによって売上が変わってくるとも言われています。
一方で電子書籍は販売ページで内容を見て購入されることが多いため、必ずしも表紙のデザインは必要ありませんし、装丁もありません。
しかしそもそも、個別の販売ページへはAmazonや楽天などの販売サイトから、タイトルやサムネイルなどを見て気になってクリックしてくる人が多いため、イメージ画像の重要度は高いのです。
画像のデザインは作成した書籍の内容に沿ったものであることが望ましいです。
まったく関係のない写真を使ってしまうと、書籍イメージと異なる印象を与えてしまうため、購入見込みの人を引き込むことには向きません。
画像も書籍タイトルや販売ページと同様に、分かりやすいものであることが第一なのです。
自作の電子書籍を出版する方法とメリット まとめ
いかがでしょうか?
もちろん電子書籍の出版に関してもデメリットは存在します。
出版社を介さないため著作物に関しての責任は、すべて著者が負わなければなりません。
しかし、他の人に責任を負わせないということは自分自身の裁量で作業を進められるということでもあり、それこそが電子書籍を自作し出版することのメリットにも繋がるのです。
やり方によっては電子書籍を1冊販売するだけで稼げる副業になります。
また他のビジネスをやっている、あるいは新しいビジネスを始める予定の人にも、その取っ掛かりとして電子書籍を作っていくことはオススメです。
作成した電子書籍は権威付けや集客の材料になり、ビジネスを大きな成功に導く助けになるに違いありません。
電子書籍を自作する分にはほとんどリスクはありませんので、まずは軽い気持ちで作ってみてください。