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やることを減らすための「やらないことリスト」の作り方

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業務効率化コンサルタントの斎藤ほのかです。

やることリストは作っているのに、いつまでも項目が減らない。むしろ増えていく。そういう状態で相談を受けることがよくあります。

足し算だけを続けていれば、当然そうなります。必要なのは頑張ることではなく、引き算の手順を持つことです。

やらないことを決めるための判断手順を、4ステップに分けて組み立てます。

やることを増やしすぎる仕組み

最初に、なぜ勝手に増えるのかを見ておきます。

増えるのは自動、減るのは手動

タスクは、放っておいても外から入ってきます。依頼、思いつき、いつの間にか続いている作業。

一方で、減るのは自分が意識して外したときだけです。入ってくるのが自動で、出ていくのが手動。この非対称があるかぎり、リストは必ず膨らみます。

「いつかやる」が滞留する

リストの中で場所を取っているのは、締切のない項目です。

いつかやろうと思っている勉強、いつか整理しようと思っているファイル。これらは実行されないまま、見るたびに罪悪感だけを生みます。

減らせないのは判断基準がないから

やめたほうがいいと薄々分かっていても、決められない。これは意志の弱さではなく、判断の基準を持っていないためです。

基準さえあれば、機械的に処理できます。それをこれから作ります。

やらないことを決める4ステップ

ここが本題です。上から順に進めます。

ステップ1:いま抱えているものを全部出す

頭の中にあるもの、リストにあるもの、メモに残っているものを、1か所に書き出します。

この段階では判断しません。書き出すだけです。20項目を超えることも珍しくありませんが、それで正常です。

ステップ2:3つに仕分ける

出したものを、次の3つに分けます。

  • 締切があるもの……相手がいて、期日が決まっている
  • 締切はないが、続いているもの……習慣化した作業、定期的な確認
  • いつかやろうと思っているもの……着手していない

やめる候補になるのは、下の2つです。締切があるものは、やめるのではなく交渉の対象になります。

ステップ3:「やめたら誰が困るか」で検証する

ここがこの記事の核心です。

やめる候補ひとつひとつに、次の質問を当てます。これをやめたら、誰が、いつ、どう困るか。

  • 答えられない……やめてよい。惰性で続いていた可能性が高い
  • 自分だけが困る……頻度を下げる、簡略化する余地がある
  • 特定の相手が困る……やめるのではなく、伝えたうえで頻度や形を変える

「なんとなく必要そう」で残していたものは、この質問に答えられないことがほとんどです。好きか嫌いかで判断しないのがポイントになります。

ステップ4:やめ方を決めて書き留める

やめると決めたら、どうやめるかまで書きます。

  • 完全にやめる……もう着手しない。リストから消す
  • 頻度を下げる……毎日→週1回など
  • 簡略化する……確認項目を減らす、形式を軽くする
  • 期限を切って保留する……3か月後に見直す、と決めて視界から外す

「いつかやる」を消せない人には、最後の保留が有効です。捨てるのではなく、見直す日を先に決めておく形にすれば、手放しやすくなります。

やらないことリストの書き方

決めた内容は、見える形に残します。

やることリストとは別の場所に置く

同じリストに混ぜると、やることに紛れて復活します。

別のページ、別のファイルに分けて、「やらないと決めたこと」として並べておきます。

理由を1行だけ添える

やめた理由を書いておくと、後から迷ったときに再検討しなくて済みます。

・毎朝のニュースチェック → やめる(やめても誰も困らない)
・週次の作業ログ整理 → 月1回に下げる(自分の振り返り用のみ)
・資格の勉強 → 3か月後に見直す(いまの案件と接続しない)

月に一度だけ見直す

やめた判断が正しかったかは、しばらく経たないと分かりません。

月に一度、このリストを開いて、戻すものがあるかを確認してください。仕組みにしてしまえば、やめる判断を怖がらずに済みます。

減らしたのに戻ってしまうとき

実践するとよく起きる問題を3つ挙げます。

空いた時間に別のものが入る

減らして空いた時間を埋めないと、自然に何かが入ってきます。

やめると決めたら、空いた時間に何を入れるかまで先に決めておくほうが確実です。空白のままにすると、優先度の低いものが流れ込みます。

やめたことを人に説明できない

相手がいる作業をやめる場合、伝え方でつまずきます。

この記事で扱っているのは自分の中の意思決定までです。仕事そのものを引き受けるかどうかの伝え方はフリーランスが仕事を断るときの伝え方をご覧ください。

そもそも量の問題ではなかった

減らしても終わらないなら、原因は別にあります。

1つ1つの作業の見積もりがずれている場合は、量ではなく見積もりの補正が必要です。手順はタスクが終わらない原因を見積もりのズレから直す方法にまとめています。

そもそも使える時間が足りていないなら、減らす前に時間の作り方から見直す順番になります。全体の組み立ては副業と本業を両立する人のスケジュールの組み方で扱っています。

やめないと決めておくもの

最後に、減らす対象から外しておいてほしいものを挙げます。

  • 睡眠……ここを削ると、減らした分の効果が丸ごと消えます
  • 記録……見積もりの補正も振り返りも、記録がないと成立しません
  • 連絡の返信……止めると相手側で滞留し、あとでまとめて戻ってきます

この3つは、減らした効果が見えにくいわりに、失うものが大きい領域です。

まとめ:好き嫌いではなく、誰が困るかで決める

手順は4つでした。

全部書き出し、3つに仕分け、「やめたら誰がいつどう困るか」で検証し、やめ方まで決めて書き留める。この4ステップです。

減らせないのは意志が弱いからではなく、判断の基準を持っていないからです。基準さえあれば、機械的に処理できます。

いま続けている作業を1つ選んで、「これをやめたら誰がいつ困るか」を書いてみてください。

答えが出てこなければ、それが最初にやめられるものです。全部を見直す必要はなく、1つで足ります。

この記事を書いた人
斎藤 ほのか(業務効率化コンサルタント)
仕事術・生産性が専門。IT企業でプロジェクトマネージャーを5年務め、仕組み化・タスク管理・Notion整備を得意とする。意志ではなく工程と見積もりで解決する進め方を発信している。