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引っ越し節約テクニック|相場よりも安く引っ越しするための7つの知識

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引っ越しは、家計にとって一度に出ていく金額がいちばん大きい場面のひとつです。

しかも、賃貸の契約や家具の買い替えが同じ時期に重なるので、何にいくらかかったのか分からないまま終わってしまうことも多いんです。

家計のご相談を受けている真鍋みゆです。この記事では、引っ越しの費用を抑えるために押さえておきたい7つのことをまとめます。

ただし最初に、よく見かける「相場」の扱いについて書かせてください。ここを間違えると、比べる基準そのものがずれます。

「相場」の数字を、そのまま基準にしないでください

まず、この記事で相場の金額を書かない理由をお伝えします。

引っ越し費用に公的な統計はありません

家計に関する統計は、総務省統計局の家計調査をはじめとして公的なものが整っています。ところが、引っ越し費用については公的に集計された統計がありません。

ネット上で「単身なら◯万円」「家族なら◯万円」と書かれている数字は、多くが事業者や比較サイトの自社集計です。どういう条件の人が何人分集まった数字なのかは、たいてい書かれていません。

EvergreenWorksでは、一次情報で裏の取れない数値は使わないことにしています。ですので、この記事でも相場の金額は出しません。

相場より、自分の見積もりのばらつきを見る

では何を基準にするか。同じ条件で複数社から出してもらった見積もりの、いちばん安い額といちばん高い額です。

引っ越し費用は、荷物の量、移動する距離、時期、作業する人数、建物の階数とエレベーターの有無で決まります。条件が違えば金額はまったく変わるので、他人の金額と比べても意味がありません。

同じ条件で比べたときにどれだけ差が出るか。そこがご自身にとっての節約できる幅です。

参考として、住居費の公的な数字

引っ越し後の家計を考えるうえでは、住居費の水準が参考になります。

総務省統計局の家計調査(家計収支編)によると、2025年平均で単身世帯の住居への支出は1か月あたり21,667円でした。同じ調査で消費支出全体は173,042円です。

ただし、この「住居」は家賃を払っていない持ち家の世帯も含めた平均なので、賃貸の家賃相場よりかなり低く出ます。ご自身の家賃と直接比べないでください。

引っ越しの費用は3つに分かれます

「引っ越しにいくらかかるか」と考えるとき、多くの方が運送業者への支払いだけを思い浮かべます。実際には3つあります。

①運送業者への支払い

荷物を運ぶ費用です。この記事で扱う7つの方法は、主にここを下げるものです。

ここは荷物の量や日程で動くので、決まった金額がありません。同じ距離でも、荷物が2倍なら費用も変わります。

②新しい住まいの初期費用

敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、火災保険料、保証会社への保証料など。金額としては、こちらのほうが大きくなることが多いです。

ここは物件を決める段階でほぼ確定するので、運送業者を安くしても後から取り返せません。物件を選ぶときに、家賃だけでなく初期費用の合計で比べてください。

それから、入居時に加入する火災保険は、指定された商品しか選べない場合と、自分で選べる場合があります。

選べるなら、補償の内容と保険料を確認したうえで決めてください。金額だけで選ぶと、必要な補償が入っていないことがあります。

③家具・家電と不用品の処分

買い替えの費用と、処分の費用です。処分は自治体によって出し方と手数料が決まっているので、早めに確認しておいてください。

この3つを分けて把握しておくと、どこに手を打てるかが見えます。1つ目だけを見ていると、全体では減っていないことがあります。

費用を抑える7つの方法

ここからが本題です。上から順に、手間の軽いものと効き方の大きいものを並べています。

  1. ①時期をずらす

    年度の変わり目や月末・月初は依頼が集中します。日付をずらせるなら、混み合う時期を外すだけで条件が変わることがあります。

  2. ②荷物を減らす

    金額はトラックの大きさと作業人数で決まります。運ぶ物が減れば、そのどちらも小さくできます。

  3. ③荷造りと荷解きを自分でやる

    作業をどこまで任せるかで金額が変わります。梱包から任せるプランは楽ですが、そのぶん上がります。

  4. ④複数の会社から見積もりを取る

    同じ条件で3社ほど出してもらってください。比べる相手がいないと、提示された金額が妥当かどうか判断できません。

  5. ⑤時間帯や日付を業者に任せる

    開始時刻を指定しない、日付に幅を持たせる。会社側が予定を組みやすくなるぶん、条件を調整してもらえることがあります。

  6. ⑥不用品を売って処分費を減らす

    捨てれば費用が出ていきますが、売れば入ってきます。運ぶ量も減るので、二重に効きます。

  7. ⑦運べる分は自分で運ぶ

    近い距離で荷物が少ないなら、自分で運ぶ選択肢もあります。ただし条件が限られるので、後ほど注意点も書きます。

7つのうち、いちばん確実に効くのは④です。比べていない金額が高いかどうかは、誰にも判断できません。

②と⑥は、実は同じ作業です

荷物を減らす作業と不用品を処分する作業は、同時に進みます。引っ越しは、持ち物を見直すいちばんいい機会でもあります。

判断が軽いものから手放す

思い出の品から始めると進みません。

壊れているもの、期限の切れたもの、同じものが複数あるもの。ここから片づけると、目に見えて量が減ります。

持ち物の減らし方は ミニマムライフを実現するためのコツ にまとめています。

売る・譲る・処分するを使い分ける

点数が多いなら、まとめて買い取ってもらえる店に持ち込むほうが早く終わります。1点あたりの金額は下がりますが、引っ越し日までに終わることのほうが大事です。

売れるはずのものを取っておいて、結局そのまま運ぶことになるのがいちばんもったいないパターンです。

大型のものは自治体のルールを先に見る

家具や家電は、自治体によって出し方と手数料、申し込みの期限が決まっています。

申し込みから回収までに日数がかかることもあるので、引っ越しの日程が決まったらすぐ確認してください。間に合わないと、運ぶか置いていくかの二択になります。

やらないほうがいいこともあります

逆に、費用を下げるためにやらないほうがいいこともあります。

荷物の量をわざと少なく申告する、当日に作業を手伝う前提で安いプランを選ぶ、無理な日程を押し込む。いずれも当日にしわ寄せが来ます。

追加料金が発生したり、作業が終わらずに翌日へずれ込んだりすると、下げたはずの金額を上回ります。見積もりの段階で正直に伝えたほうが、結果として安く終わります。

見積もりの取り方で結果が変わります

④を確実に効かせるために、取り方のコツをお伝えします。

条件をそろえて依頼する

会社ごとに違う条件で出してもらうと、比べられません。

荷物の量、日付、時間帯の希望、作業範囲。同じ内容で依頼してください。

荷物の量は、多めに伝えておくほうが安全です。当日になって載りきらないと、追加の費用が発生することがあります。

訪問や画像での確認を受ける

電話やウェブだけで出た金額は、あくまで目安です。実際に荷物を見てもらうと、その場で確定に近い金額が出ます。

手間はかかりますが、当日の追加費用を避けられます。金額のぶれをなくすという意味では、いちばん効く手続きです。

その場で即決を求められたときは

見積もりの場で「今日決めていただければ」と言われることがあります。ここで急いで決めないでください。

比べるために見積もりを取っているので、1社目で決めてしまうと目的を果たせません。他社の見積もりが出そろってから返事をする、と伝えて構いません。

値引き交渉より、条件の調整を頼む

金額そのものを下げてほしいと伝えるより、条件を変えられないか相談するほうが話が進みます。

日程に幅を持たせられる、開始時刻を任せられる、荷造りを自分でやる。こちらが譲れるところを先に伝えると、会社側も調整しやすくなります。

他社の見積もり額をそのまま突きつける形は、あまりおすすめしません。条件が違えば金額が違うのは当然なので、話がかみ合わなくなります。

キャンペーンは条件を確認する

費用の負担や割引をうたうキャンペーンがあります。使えるなら使って構いませんが、適用条件と期限を必ず確認してください。

条件を満たさないと適用されないものや、他の割引と併用できないものがあります。契約前に、最終的な支払い総額で比べてください。

自分で運ぶという選択肢と、その限界

⑦については、向いている場合とそうでない場合がはっきり分かれます。

向いているのは、この条件がそろったとき

  • 移動する距離が短く、何往復かできる
  • 大型の家具・家電がない、または少ない
  • 車を用意でき、手伝ってくれる人がいる
  • 建物にエレベーターがある、または低層階
  • 作業に使える時間に余裕がある

合わない場合に無理をしないでください

この条件から外れると、費用は下がっても別の負担が出ます。

車を借りる費用、燃料代、手伝ってくれた方へのお礼。合計すると、思ったほど差が出ないこともあります。

それに、大型家具を階段で運ぶのは危険です。

けがをすれば治療費がかかりますし、建物を傷つければ修繕費を求められます。安く済ませたつもりが、結果として高くつくのはこの場面です。

一部だけ自分で運ぶ形もあります

全部を自分でやる必要はありません。

衣類や本のような小さい荷物だけ先に運んでおき、大型のものだけ業者に頼む。この形なら、荷物の量が減るので見積もりも下がります。

引っ越し後の家計の組み直しについては 手取り20万円の一人暮らしでどれくらい貯金ができるのか固定費を抑えて節約をする3つの方法 をあわせてご覧ください。

引っ越し後に忘れずにやること

費用を抑える話とは別に、引っ越しの直後にやっておくと家計が整うことがあります。

固定費の契約を見直す機会になります

電気やガスは住所が変わるタイミングで契約し直すので、そのついでにプランを見直せます。通信の契約も、住まいが変われば使い方が変わることがあります。

ふだんは面倒で先送りにしがちな手続きが、引っ越しのときはまとめて発生します。この機会に見ておくと、以降ずっと効きます。

新しい家賃で家計を組み直す

家賃が変わったのに、貯める金額の設定をそのままにしている方が多いです。

下がったならその分だけ先取りの額を上げる、上がったなら早めに下げる。どちらにしても、引っ越した月のうちに設定を直しておいてください。

まとめ:比べる相手は相場ではなく、自分の見積もりです

引っ越し費用を抑えるために必要なのは、安い会社を探すことではありません。同じ条件で複数社から見積もりを取り、その差を見ることです。

時期をずらす、荷物を減らす、作業を自分でやる、複数社に出してもらう、日時を任せる、不用品を売る、運べる分は運ぶ。この7つのうち、いまの状況でできるものを選んでください。

いくら下がるかは、荷物の量や移動距離、時期によって変わるのでお約束はできません。ただ、比べていない金額が妥当かどうかは分からない、ということだけは確かです。

それから、引っ越しは体力も時間も使います。

費用を抑えることばかりに気を取られて、当日に無理をしないでください。安全に終わることが、いちばん安く済む条件です。

日程が決まったら、まず3社に同じ条件で見積もりを依頼するところから始めてみてください。